第8回総合アレルギー講習会

会長挨拶

一般社団法人日本アレルギー学会
第8回総合アレルギー講習会
会長 多賀谷 悦子

 日本アレルギー学会主催の総合アレルギー講習会を下記の通り開催致します。
アレルギー疾患の患者数は急速に増加しており、本邦では全人口の約2人に1人が何らかのアレルギー疾患に罹患している状況です。医療関係者のみならず、国民の関心は高まる一方です。2014年にアレルギー疾患基本法が成立し、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、花粉症、食物アレルギーの6疾患について、予防法、症状の軽減、患者様の生活の質の向上や医療の均てん化のため、各自治体においてアレルギー専門病院、拠点病院の設置が推進されました。そして、2020年、日本専門医機構において、アレルギー専門医は日本専門医機構にサブスペシャルティー領域として認定されることになりました。それに伴い、2022年4月より(皮膚科は2023年から)、新専門医制度による新たな研修システムが導入となり、内科、小児科、耳鼻咽喉科、皮膚科、眼科の5つの領域において、単一かつ同じ水準のアレルギー専門医を育成することが求められております。これは、まさに、第1回から総合アレルギー講習会が目指してきた「Total Allergist」の育成であります。したがって、この第8回総合アレルギー講習会はサブスペシャルティー新制度の研修が始まる直前の開催となり、新たな情報を得られる重要な役割を果たすことになるわけです。アレルギーで苦しんでいる患者さんや家族は、日常生活にも支障をきたし、民間療法や間違った情報に翻弄されることも、しばしば見うけられます。そういう状況で、正しい、そして最新の知識を持った医療人が対応していかなければいけません。講習会では、座学と各科の実習が受けられ、日頃経験できない手技も身につき、実臨床の場で即戦力となると考えます。アレルギー診療体制にかかせない薬剤師、看護師、検査技師や、アレルギーに関心のある学生などにも有意義な講習会を目指したいと思っております。
 2019年の終わりから、新型コロナウイルス感染症の流行下で、診療を的確に進めていくことの重要性を感じるとともに、講習会のあり方も検討してまいりました。第8回アレルギー講習会は,2022年3月26日(土),27日(日)の両日、パシフィコ横浜ノースで開催されます。桜の開花と海を眺めながら、知識と技術を習得できる貴重な機会となりますので、初めて参加される方も、何回も参加されている方も、皆様のご参加を心よりお待ち致しております。

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